Gabriel -God's REGION-/X

セツナ

2010年08月01日 16:10


Blogへのご来訪、ありがとうございます。

「Gabriel -Fashon&Accessories-」さんの新装本店施設紹介の10回目です。
今回は「空間の表現」について留意し実装した部分についての解説の三回目。
先日施設の方をご観賞頂いた SL建築家の Sho Munro さんとの対談内容と合わせ
複数回に渡りお送りします。

(2010/07/28pm8:30予約投稿)


■NEW REGION/X

・施設中央部付近INTERIOR VIEW(SIM TP地点方向を見る)。
GlassRoofと大きな開口による表現部分です。
グロー率を変える事で昼間光の臨場感を持たせています。
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■Talking about.../I

・施設最西端付近の仮設置談話コーナー付近で対談の開始です。
Setsuna Infinity(以下Set):本日はどうもありがとうございます^^こちらへどうぞ~w
(Sho Munroさん用意された椅子の最も端っこへ着座w)
Set:こっちにしなさいよwそんな端っこ行かずにww

(対談開始。)
(尚、この対談で双方が前提としている内容は相互での暗黙の了解に達した内容等を含みます。
 この対談内容から得た知識や前提を世間一般で使用した場合に使用者に如何なる損害が発生しても
 当方は一切関知する事が出来ません。ご留意の上読み進めて頂く事を推奨します。)

Set:では宜しくお願いします。こんな時間からですが。
Sho Munro(以下Sho):はい。多分多くの方々と私で見ている部分が違うと思うんですが
          それだと参考になるのかわからないけれど。。。
Set:はい。いぁもう全然Shoさん観点でw
Sho:一言で言うと、色はSetsunaさんの色では無いのかもしれないけど
   良い意味で効果が出ていると思います。
Set:ありがとうございます。
Sho:匂いのある空間って感じかな。
   例えばこういうイベントホールみたいなのはRLでもあるけど、その様な臨場感が出ている。
   空気感があり、白と黒の色使いのメリハリがはっきりしていて大空間としての立体感が感じられる。
Set:SIM幅の256mをフルで使うと、SLでもこういう距離感は表現出来るというのはあるかもですね。
Sho:もちろん細かい陰影の処理は重要でそれをはしょらずにやった上で、ですけどね。
Set:はい。
Sho:とにかくRLのイベントホールみたいな雰囲気はよく出ていて
   それも簡単には実は作れていないところかな。
   これ何も知らない人がみたら「同じ形の連続だろう」みたいなこと言う人いるかも知れないけれど、
   実際は違っていて、こういう感じですね。

(SSを撮って送って頂く)

■Sho's VIEW/I

Sho:内部構造としてみています。湾曲している部分を入り込むように撮影しています。
   柱は実は 湾曲して 並んでいる。同じ並び ではないところが重要です。
Set:コピー&ペースト配置で並列状態だと簡単だったのですが、それだと少し不満だったんです。
   先ほどおっしゃって頂いた匂いというか艶というかその辺りの 味付け ですね。
  
■Sho's VIEW/II

Set:あーこれは珍しいというか面白いSSですね。
Sho:オブジェクトメッシュ最低で見た時の柱です。オブジェクトのメッシュ詳細が低くても見れる。
   こういった複雑な形状であるにもかかわらず、最低メッシュでも歪みが目立たない様な
   繋ぎが出来ているという事なんです。
   何も考えないでカッコいい形だけでやろうとしたらこういう風にはできなくて詰めが甘くなる。
Set:ある程度既に自Blogで記事化した範囲ですがほぼ全てBOXPrimで構成しています。
   その分メッシュ詳細的な負荷も少ないという事ですね。

■Sho's VIEW/III

Sho:全体の湾曲具合ですね。 同じ形の連鎖で無骨と貶める人もいるかもしれないが
   実は そうではない と。きちんと屋根・柱から床まで含めて全体が綺麗に湾曲している。
   柱の並びにもとても立体感がでているんですが
   やはり「同じ形だろう」だけではすませたくないですね。
   面ごとの陰影がきちんと出来ていてかなり写実的な見た目になっている。
   実際にもありそう みたいな。
Set:ありがとうございます。こういった造形の建築を非常に得意とされている
   Santiago Calatrava(※1)という海外の著名な建築家さんがおられるのですが
   彼がRLで出来る内容をSLで出来ない事は無いだろうと個人的に思いたい部分があったり、
   また、斜めの柱等を使った規模の大きな建築というのが実は大阪(※2)には昔から在って、
Sho:なるほど。●●●●さんが見たら感動しそうですね。
Set:ホテル日航大阪の御堂筋側一階部分や大阪南港のWTCビル低層部分等で
   日常とは異なる空間 の表現という領域でこれまでにRLでも使われている
   見せ方 なのかもですが、以前にもShoさんのおっしゃっていた
   私が元からテーマの一つにしている部分的(※3)でもあり、
   「ちょい未来こうなってくるんじゃない?」といった辺りで、これをやってみては?
   という意思があったんですね。その結果、という感じですね。
Sho:しかし、進化していますよ。以前のは陰影がここまで上手くいっていなくて
   なんていうかプラモデルみたいな感じだった。しかし、今回のはかなり写実的に見える。
Set:当時はLibraryTEXTUREで「WhiteTile」を使用していたからかもですね。
   現在は「汎用性」を重視して開発したTEXTUREを使用しています。
Sho:メッシュ詳細への配慮が全体にも及んでいるのはいいですね。
   これ気がつかない人多いかも知れませんが
   余り形状が崩れない様に工夫しているというか、元から崩れにくいPrimで作製してるというか。
   まぁSLでは完璧を求めるのは困難ですが 崩れても目立たない 様にしてある。
Set:表示はかなり早く出来たのではと思っていた位ですが
   Prim的にも実は 取合部 でわざと重合させたりしてます。
   円筒Primは特にグラボ性能とは別で 視点が遠くなるだけでも 崩れますから。
   Sculptedはいうに及ばずですね。直近で見る分には良いのですが
   それでも表示までに妙に時間がかかったり
   場合によってはペンディングされたまま止まってしまったりも、無いとは言えないですからね。
Sho:「商用」(※4)やるって事は私はこういう事への気配りもできる事だと思っていますから、
   そこも評価したいですね。
Set:はい。ありがとうございます。


Sho:また、何よりも個人的に興味深かったのは、生き生きとした感じかなとも思います。
   ここ見たときに「ああ、Setsunaさんらしいデザインだ」と思った。
   好きな建築家さんの影響もあるとは思うが 他の誰のでも無い みたいな。
   一目で長野(※5)の思い出したしね。
Set:ありがとうございますw
   生き生きとした感じ、というのは全工程に渡る施主様のご配慮による所が大きいですね。
   製作中に 締め切りありき の案件ではなかったのが良い方向に働いたのかも知れません。
   5月末~6月頭には実はModelingでの大枠は自分の中で完成していて
   そこから細かい部位についての調整→TEST→再構成とちまちまちまちまやってました。
Sho:なるほど。
Set:もう十数年も前になりますけどね長野に携わったのは。
   当時こういう風に出来ていたら、と思う部分は少しあるかもです。
   また、ひょっとしたら「生き生き」に通じるかもですが
   当時と比べて最近の方が何か デザインする事 に対して一定余裕があるんですよね。
   変な気負いがないというか。まぁ歳とったからでしょうけどw
Sho:気負いがないのはいいことです。
Set:やり過ぎない という部分になるのかもしれない。
   デザインしてる最中に肩肘張りすぎないという意味の気負いの無さですね。
Sho:確かに気負うと余計な事までしますね。
   ごちゃごちゃさせちゃうというか、自分でもそういう覚えはあります。
Set:迷いが逆に出るというか、いじりすぎて「あーおかしくなったかもー」みたいな、ね。
   そういうのがほぼ無かったので、なるようになったデザインなのかも知れないです。
Sho:私はSetsunaさんらしいデザインだと思いますよ。
   2007年でしたか最初にMORE'SのCAFE見た時から感じている様な
Set:はい。
Sho:SLの全ての場所を私も見ているわけじゃないですが、
   法則性のある造形の一つの完成形かなと感じます。
   人によっては無骨とかいう人もいるかも知れないですが、
   以前に私が話していた「群馬音楽センター」(※6)も、当時「無骨」だと
   評価も悪かった様ですが今では日本の代表的な建築の扱いを受けている。
   整然とした法則性のある美しさというのは
   実は時間がたってからでないと評価も難しいのかも知れない。
Set:現時点では、私SetsunaのSL内でWAVE型のROOFを持つ建物としての
   最新版はコレです。くらいは言っていいのかな。
   先日ゲスト出演しているネトラジ(※7)でも少し話したんですが
   施主様が自店舗にお持ちのイメージと私の今回の店舗/ブランドに対してのイメージ、
   これを比較的早期に合致させる事が出来たのも
   案件にとってはとても良い要素になったのではと思いますね。

(というところでその施主様が近くまで来られる。しばしご挨拶等々で対談中断。)

続きは次回!


文中註釈
※1:サンティアゴ・カラトラヴァ。スペイン出身の構造家・建築家。
   空に映える 白色カラー と、構造計算を駆使して作り上げる骨や翼を
   組み合わせたような フレーム をトレードマークにしており
   TGVリヨン空港駅/スペイン芸術科学都市/アテネオリンピックスタジアム等の他
   橋を多数設計するなどして世界各国で活躍している。(Wikipediaより 部分抜粋/補足。)
※2:Setsunaは大阪在住。
※3:2007年末~2009年2月にSecond Life内TOYOSU SIMにあった
   高層SL建築「X-TOWER」の構造モチーフ。
※4:SL内での商業施設建設の請負をする という意味。
※5:Setsunaが過去RLで設計に大きく関わった建築施設。
※6:群馬県高崎市にある音楽ホール。開館1961年7月18日。群馬県を代表する文化施設の一つ。
   建築家アントニン・レーモンド(1888年-1976年)により設計され、彼を代表する作品の一つに
   数えられている。1999年にはDOCOMOMO Japanが選定する「日本の近代建築20選」
   (のちの「日本におけるDOCOMOMO100選」)にも選ばれ、日本に於けるモダニズム建築の
   代表の一つとされる。日本の建築家として著名な磯崎新に
   「日本におけるモダニズムのもっとも良質な部分をこの建物でみることができる。」と言わしめた。
   (Wikipediaより 部分抜粋/補足。)
※7:popoRADI。毎日夜22:00~放送。
   水曜22:30からのレギュラーゲストとは言え、雑談ジャック気味に出演中なのは少々行き過ぎ?w


/Gabriel/128/124/25/

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(続きます)
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